Social theme books 第4回「僕らはいつまで「ダメ出し社会」を続けるのか」幻冬舎新書
Social theme books、本日は頑張って2本更新します。
これも再読組なのですが、荻上チキ著「僕らはいつまで「ダメ出し社会」を続けるのか 絶望から抜け出す「ポジ出し」の思想」幻冬舎新書。
僕らはいつまで「ダメ出し社会」を続けるのか 絶望から抜け出す「ポジ出し」の思想 (幻冬舎新書)
- 作者: 荻上チキ
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2012/11/30
- メディア: 新書
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この本の帯には、「朝まで生テレビ」「ニッポンのジレンマ」を1人でやってみました。という一文が書き添えられている。
で、確かにそんな内容で、いま現在(この本が出たのは2012年11月)の日本社会が、いかにして今のような状態に至り、それを現実的にどうすれば改善していけるのか、について、様々な問題点に触れながら横断的に語った一冊である。
キーワードは、サブタイトルにも含まれている「ポジ出し」。
ダメ出し、の対義語として取り上げられており、
例えばこんな感じ。
デフレ問題 (ダメ出し)成長は見込めない
(ポジ出し)名目GDP増の時もあり。パイを増やそう
バラマキ政策 (ダメ出し)けしからん
(ポジ出し)経済的弱者への適切な再分配は必要
財政問題 (ダメ出し)政治家がまず身を切れ
(ポジ出し)削れる額がショボい。別の道を
いかがであろうか。
具体的にそれぞれの問題について、メリットデメリットを踏まえた上で、
現実的に意味のある改善策を出し、実行していく、それが「ポジ出し」。
そうして、社会を少しずつでもアップグレードしてくことが必要、と著者は述べている。
荻上チキ氏と僕とは1つだけ共通点があって、1981年生まれの男性ということ。
たったそれだけの繋がりではあるが、これだけ現実的な考えを持ち、
きちんと主張できる同級生がいることに、希望を感じた一冊である。
若手と思って侮るなかれ。田原氏の次に「朝生」の司会に抜擢?なんてウワサもあるほどの論客なのだ。
この本を読んで思ったのは、一般の人の経済学的な知識や思考力を伸ばす必要があるのでは、経済学の基礎を学ぶことが、現代社会の様々な問題を語る上で外せない知識ではないか、ということだった。
というわけで、今後この Social theme books でも、経済学の入門書なども取り入れていきたいと思います。
では、第5回の更新でお会いしましょう。
アオイこと、Toshikazu Saji でした。