アオイの好奇心

筆者(アオイ)の個人的な好奇心に基づいて、自由気ままに綴るブログです。

「social theme books」第一回『3.11以降に読むべき本』を一冊だけ選ぶなら。

前回の投稿に基づき、

本の紹介(キュレーション)を不定期にこのブログでしていこうと思います。
(とはいえ、本の情報以外のことも書いていきますが)

紹介するシリーズのタイトルは「留めておきたい本のこと」。

「(心に)(記憶の片隅に)(本棚の一角に)留めておきたい本のこと」

という意味から、このタイトルを付けました。
(追記)2014/2/23 「social theme books」に名前を変更しました。

よろしければ今後もチェックしてみてください。

 

さて、第一回は、「3.11以降に読むべき本」を一冊だけ選ぶなら、

というテーマです。初回なのでとても重いテーマにしてみました。

とはいっても、皆さん既にご存知or既読の方も多くいらっしゃるかと思います。

今更のようにこのテーマを語るのも...という気もしないでもありませんが、

何事も遅すぎるということはない、という言葉を信じて紹介します。

 

現代を生きる、「あの日」以降を生きる私たちにとって、

気になる重要なテーマに選ぶ一冊は、


「やっかいな放射線と向き合って暮らしていくための基礎知識」
田崎晴明 著、 朝日出版社

やっかいな放射線と向き合って暮らしていくための基礎知識

やっかいな放射線と向き合って暮らしていくための基礎知識

です。

 

タイトルの通り、放射線と向き合って暮らしていくために、

私たちが知るべき基礎知識について、なるべく分かりやすくかつ客観的に、

そしてここが重要なのですが、

「わからないこと」を、「わからない」と明記してある本です。

 

僕は、放射線に関する本を大抵読破した!というような

この分野に特別詳しい読者ではありません。

なので、この本に書かれていることがどの程度正しいのか、

僕自身に判断することはできません。

 

しかし、それでもこの本を推す理由は、

「この本の著者は、真摯に真実と向かい合い、

 最低限この程度のことは自分に語れるし、

 ここから先はわからない、と正直に書いている。

 意図的に嘘をつく人に、この文章は書けない」と感じたから。

僕はこの本の文面から、著者の姿勢は信用に値すると判断しました。

なので、科学的な視点から見て正しいからこの本を推すのではなく、

著者の姿勢を信じて、僕(アオイ)という個人の責任において

この本を推す、ということです。

「僕はこの本(この著者)を信じるから、他の人にも読んで欲しい」

端的に言えばそういうことです。

 

「この本を読んだが、信用に値しない」という方もおられるでしょう。

それはそれで構わないと僕は思います。

福島第一原発事故に関して、実に多くの人が様々な意見を表しています。

どの人の意見を、あるいはどのデータを信じるのかは、

最終的にはその人個人の判断によるものだと思います。

 

僕、アオイは個人的に、この本の姿勢と内容を信じるに値すると判断しました。

なのでこの本を、ぜひ多くの方に読んでほしいと思いますし、

読んだ後、安心したり心配したり、何らか行動したり、

読んだ方が各々の判断で、その後の生活に役立てて頂けたらと思います。

 

なお、この本ですが、朝日出版社から普通の書籍として出ている他に、

インターネット上に全文が無料公開されています。

リンクはこちらから。
http://www.gakushuin.ac.jp/~881791/radbookbasic/

「紙の本を買ってほしい」ではなく、

どんな形でもいいので、この文章を一度読んで頂きたいと思います。

 

放射線は、怖いです。

でも、正確な基礎知識がないと、「正しく怖がる」こともできません。

これは、「正しく怖がるための基礎」を学ぶための本です。

 

本の紹介シリーズ「social theme books」

記念すべき第一回として、この本をお勧めします。

それでは、また次回の更新でお会いしましょう。